「日本人ならほぼ100%移住できる」とYahoo!ニュースやテレビで紹介され、最近密かに人気になってきているオランダ移住。
私たち夫婦も、数年前より目をつけていて、2023年にオランダ移住し、無事に滞在許可を取得することができました。
そこで、本記事では「日本人がオランダ移住する条件」や「オランダ移住のメリット・デメリット」などを詳しく紹介したいと思います。
本記事を通して、少しでも海外移住を本気で目指している皆様のお力になれたら幸いです。
オランダ移住のデメリットや懸念点も紹介しているので、最後まで読んでからオランダ移住に挑戦するかどうか検討してみてください。
オランダ移住は、日本人なら条件が緩くておすすめ
結論、オランダ移住は日本人にとっては非常にハードルが低く、ほぼ100%の確率で滞在許可を取得できるのでおすすめです。
今回は、日本人がオランダ移住する際に、ビザ取得条件が緩くよく活用される「起業家ビザ(個人事業主ビザ)」についての解説をしていきます。
もちろん、移住にあたってはデメリットもありますので、しっかりと注意点等も確認した上で、慎重にご検討の上ご決断ください。
なお、オランダへの移住条件や手順、ビザ取得に関する変更点、現地情報などは、オランダ移住メルマガにて随時配信していく予定です。
オランダ移住を少しでもご検討されている方は、最新情報を得られるように、ぜひ以下より登録しておいてください。
日本人がオランダで優遇される理由!「日蘭条約」とは?
オランダ移住において、日本人のビザ取得条件が緩いのは、1912年(明治45年)に日本がオランダと締結した「日蘭条約(日蘭友好通商協定)」を根拠としています。
日蘭条約は、日本への最恵国待遇が定義されていて、未だに有効な条約です。
そのため、日本人が優遇されていて、オランダに移住する際の条件も非常に緩くなっているというのが実態です。
一方、「日本人のみ優遇されていてズルい」という意見や訴訟も少なからずあるので、いつ改正されてもおかしくない状況であることも併せて紹介しておきます。
日本人がオランダ移住する際の条件
「日蘭条約」でオランダ移住の条件が優遇されている日本人ですが、移住には上記の条件を満たす必要があります。
それぞれ、条件ごとに詳しく解説していきますが、どれも特に難しいものではないのでご安心ください。
基本的には、4つの条件を満たすと、日本人であれば滞在許可が取得できます。
条件1|日本国籍保有者であること
起業家ビザでのオランダ移住は、日蘭条約で日本人に最恵国待遇が認められているために条件が緩いです。
そのため、申請者は日本国籍保有者である必要があります。
条件2|オランダにて住民登録を済ませていること
オランダに到着後、オランダにて居住する家があることが必須です。
個人オーナー、不動産管理会社のどちらもでも問題ないので、賃貸契約を締結しましょう。
賃貸契約書があると、居住する管轄の都市にて、住民登録を行うことができます。
条件3|個人事業主として、オランダで事業登録をしていること
オランダ移住をする際、ほとんどの日本人は個人事業主としてビザを取得します。
そのため、個人事業主としてオランダで開業し、KVKと言われる商工会議所のような機関で、事業登録をする必要があります。
条件4|資本金4,500ユーロ以上を事業用口座に保持していること
オランダで、個人事業主として事業登録すると、現地金融機関にて事業用の銀行口座を開設することができます。
この事業用口座に資本金として4,500ユーロ以上を保持している必要があるので、事業用口座が開設でき次第、資本金の入金を行いましょう。
オランダ移住の費用はどのくらい?
オランダ移住に必要な費用としては、滞在許可を取得するためには約5,000ユーロ程度が必要です。
内訳としては、上記の通りですが、資本金の4,500ユーロについては、事業用口座に入金するだけなので、手元資金として残ります。
また、家族で移住する場合は、パートナーやお子様の申請費(70〜210ユーロ)も追加でかかるのでご注意ください。
そのほか、現地への飛行機代、一時滞在中の宿泊・生活費、滞在先決定後の家賃なども必要なので、初期費用としては200万円程度を目安にしておくと良いかと思います。
オランダ移住のメリットとデメリット
メリットが多く、一見良い部分ばかり切り取られがちなオランダ移住ですが、デメリットもあることを忘れてはいけません。
特に、お子様も連れての移住は、お子様の人生にも関わる大きなご決断となるので、デメリットまでしっかりと確認した上で、じっくりと移住の検討をされてください。
メリット
オランダ移住のメリットは、日本人ならビザ取得の条件が緩いことに加え、基本的にどこでも英語が通じることや、治安の良さが挙げられます。
私が以前住んでいたオーストラリアと比較しても、オランダの治安は同じくらい良いと感じました。
また、オランダは学校教育の先進国で、モンテッソーリ教育など様々な教育環境が整っており、お子様のために教育移住されるご家族も多い印象です。
とはいえ、単身や夫婦のみでの移住はぜひ挑戦してほしいですが、お子様を伴う場合はお子様のご希望や金銭面などの実情も踏まえた上で、慎重に検討されることをおすすめします。
デメリット
オランダ移住の最大のデメリットは、家賃と物価の高さと言えるでしょう。
比較的物価が高いと言われるオーストラリアと比較しても、オランダの方がさらに物価が高いです。
家族構成にもよりますが、毎月の生活コストとして、少なくとも3,000ユーロ(約45万円)は見ておいた方が良いかと思います。
また、英語は基本的に通じますが、最初に話しかけられる言葉や看板の言語はオランダ語になるので、あくまで標準語がオランダであることは頭の片隅に置いておきましょう。
オランダ移住が「おすすめの人」と「おすすめではない人」の特徴
オランダ移住のメリット・デメリットを考えると、「オランダ移住がおすすめの人」と「オランダ移住がおすすめではない人」も見えてきます。
どんな人にオランダ移住が向いているのか簡単にまとめておきます。
オランダ移住がおすすめの人の特徴
オランダは良くも悪くも自由な国なので、日本での固定観念や世間体を気にした生活に窮屈さを感じている人には特におすすめです。
また、日本人はビザ取得の条件が緩く、永住権も取得しやすいので、海外に永住したい人にとっても魅力的な国でしょう。
一方で、オランダは非常に生活水準が高く、物価が高いので、オランダでも十分に生活していけるだけの貯金や収入があった方がいいことも間違いありません。
オランダ移住がおすすめではない人の特徴
オランダ移住に向いていない人は、資金を抑えて(節約して)海外に住みたい人です。
オランダは月々の生活コストで、少なくとも3,000ユーロ(約45万円)程度は必要になってきます。
最近流行りのジョージアやタイ移住のように「安く海外生活ができる国」とは真逆です。
そのため、海外生活を楽しみつつ、お金もしっかり貯めたいという人にはあまり向かないかもしれません。
オランダ移住のビザ取得までの手順
- ステップ1ビザ申請に必要書類の準備する
- ステップ2オランダの賃貸物件を契約する
- ステップ3移民局へ申請書類を提出する
- ステップ4ビザ申請費用を支払う
- ステップ5移民局にて仮滞在許可取得&生体情報登録する
- ステップ6住民登録を済ませ、KVKにて事業登録を行う
- ステップ7事業用口座を開設し、資本金4,500ユーロを入金する
- ステップ8会計士が作成したオープニングバランスシートを提出する
オランダで日本人が個人事業主ビザを取得するまでの、大まかな手順は上記の通りです。
(2023年6月時点での手順になりますのでご注意ください。)
こちらについては、さらに詳しく知りたい人も多くいらっしゃったので、「ビザ取得手順」を詳しく解説した記事も後日執筆しようと思います。
また、ビザ取得にあたりオランダ移住サポートをご希望の方も多くいらっしゃったため、このたび「オランダ移住サポート」を始めることにしました!
他社よりも良心的な価格でサポートすることを大切にしているので、興味のある方は、以下よりサポート内容の詳細をご確認いただけますと幸いです。
起業家ビザ取得は永住権取得につながる?
オランダにて滞在許可を取得して5年間滞在すると、一定の条件を満たしていれば、「①オランダ永住権」「②EU永住権(長期滞在許可)」の申請ができます。
永住権を申請すると、②→①の順で審査されるようで、過去5年間のEU滞在日数などを確認した上で、「②EU永住権(長期滞在許可)」が認められるケースが多いとのこと。
また、「EU永住権」と呼ばれていますが、厳密には「EU長期滞在許可」のようなもので、EU圏内で同制度がある国での滞在許可が降りやすくなるというもののようです。
そのため、永住権取得後も基本的にはオランダに滞在する必要がありそうなので、EU内ならどこでも自由に在住できるとは限らないことは頭に入れておいてください。
このEU永住権(長期滞在許可)については、私自身も詳細を調べている段階なので、詳しい情報が得られたら、オランダ移住メルマガなどで記事にしたいと思っています。
起業家ビザでオランダ移住する際、家族帯同は可能?
起業家ビザでオランダ移住する場合は、パートナーやお子様も滞在許可の申請・取得が可能となっているため、ご家族も帯同することができます。
また、配偶者については、オランダで雇用され働く権利も付与されるため、現地企業の正社員となることも可能です。
一方で、帯同するご家族が増えると、物価の高いオランダでの生活コストももちろん上昇します。
お子様も連れて移住したのに、途中で資金尽きてご帰国となると、お子様の人生にも影響が出てしまう可能性もあるので、金銭的な余裕などもしっかり考慮した上での移住をおすすめします。
生活コストとしては、夫婦2名で少なくとも月3,000ユーロ(約45万円)、お子様もとなると月4,000ユーロ(約60万円)が目安です。
オランダ移住に関するQ&A
個人の感覚的な部分もありますが、オランダ移住に関してよくありそうな質問に回答していきます。
追加の質問がある場合は、順次追記しますので、コメント欄にコメントいただけるとうれしいです。
オランダ移住にかかる初期費用はどのくらい?
オランダ移住の初期費用は、移住されるご家族構成によっても大きく異なります。
しかし、一時滞在先の確保に2,000ユーロ、ビザ取得に5,000ユーロ、家賃や敷金に4,000〜5,000ユーと考えると、飛行機代等も含めて200万円は見ておいた方が良いかと思います。
ビザ取得までの期間はどのくらい?
滞在許可の取得は、人によって、また担当者によって様々なので一概にこのくらいという基準はありません。
参考までに私は3.5ヵ月で滞在許可を取得することができました。
周りですと、最短で2ヵ月以内で取得できた方もいれば、取得までに半年以上かかった方もいるので、人によって様々です。
オランダの月々の生活コストはどのくらい?
何度もお伝えしたように、オランダは非常に物価や家賃が高いです。
生活コストは人や家族構成で異なると思いますが、夫婦2名で少なくとも3,000ユーロ、お子様も入れると4,000ユーロは見ておいた方が良いと思います。
おそらく、オランダ移住の最大の壁が、生活コストの高さでしょう。
まとめ:オランダ移住がする際の条件やメリット・デメリット
ここまで、オランダ移住の概要や条件、メリット・デメリットなどについて一通り解説してきました。
オランダ移住は日本人なら条件が緩く、比較的簡単にビザ取得できることから、海外移住を本気で目指している方には、かなり魅力的な選択肢です。
しかし、オランダの家賃や物価の高さは想像以上かと思いますので、移住する際はしっかりとデメリットや注意点も把握した上で真剣に検討されてください。
今回、Twitterのツイートを通してかなりの反響をいただき、オランダ移住に関する情報を知りたい人が想像以上に多いことを実感しました。
そのため、今後もオランダ移住について、少しずつ記事を執筆していこうと考えています。
今後もオランダ移住情報を知りたいという方は、更新の都度お知らせしますので、ぜひ以下より無料メルマガに登録しておいてください。
また、オランダ移住にあたりサポートをご希望の方は、良心的な価格で移住サポートをしておりますので、ぜひ「オランダ移住サポート」の詳細をご確認いただけますと幸いです。
引き続き、オランダ移住に関する情報を届けていけたらと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。
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